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井指です!!
僕が行っているアルバイト先の今年就活の学生の男の子。
履歴書の準備や面接の練習で忙しく、
とあるタイミングで僕を含む何人かのスタッフに、
「僕の長所って何ですかね??」と彼が聞いてきました。
就職活動なんて未経験の僕ですが、先輩としてできる限りいいアドバイスをあげたいな。
と思ったのですが、難しい質問です。
もちろんその子に長所がないからではありません。
自分の長所を聞かれて、スッと答えを出せる人なんてなかなかいないと思います。
「気が長い。」とか「優しい。と人からよく言われます。」とか「負けん気が強いです。」とか。
そもそも「あいつってこういうところがいいよね。」という周りが評価することを、
自分で答えなくてはいけない、って難しい質問ですよね。
その学生の男の子は、仕事をバリバリこなすわけではなく、
何かに秀でたわけでは決してないけれど、
可愛げもあり、人に愛される、気のいい今どきの優しいやつでした。
だけど、彼の長所に関して、いい答えを提示してやれることができませんでした。
数日後、また彼に会ったので、
「長所の欄、書くこと決まった??」と聞くと、
「学校の就活相談センターの方にアドバイスをいただいて決めました!!」と。
そんな初対面の人からどんなアドバイスをもらったのか??と聞くと。
家族構成。兄弟が何人いて何番目で、ペットは飼っているか。
実家の四国へは年に何回帰っているのか、スマホに入っている1番お気に入りの写真はあるか。
根掘り葉掘りと性格や特技とは関係のない質問に答えた後、
こういう長所はどうでしょうか??と、
「私は写真を撮るのが得意です。写真といっても本格的な一眼レフなどではなく、
スマートフォンで実家で飼っている犬を撮ることに関しては、家族の誰にも負けません。」
いや、就職相談センターの人。
プロですよね。
この答えに僕はすごい感動してしまいました。
その答えには、「優しい。」とか「穏やか。」とか、
「きっと温かい家庭で育ったんだな。」とか、「思いやりのある子なんだな。」とか。
「特別な才能はないかもしれないけど、小さなことをコツコツ頑張りそうだな。」とか。
なんか、その子の持っている奥行きをうまく表現しているし、
自分で答えても違和感が全くない。
あなたの長所は??という質問に、
たいした意味なんてないと思っていました。
ましてや適切な答えなんてきっと存在しない。と思っていました。
あなたの長所は??には、
ちゃんと意味があったんだな、と感じた出来事でした。