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手を繋いで帰ろうか
成瀬英樹
成瀬英樹
4月14日 10:50

娘の新しい部屋は、大変快適である。
 

昨夜、彼女は夜遅く帰ってきた。学校とアルバイトで忙しい日々を送りながらも、相変わらずたくさんの本を読んでいるようだ。
 

帰宅してから、娘といろんな話をした。夏に旅行に行こうか、なんて他愛もない会話から、話題は本のことへ。以前、僕が谷崎潤一郎の『細雪』を勧めたのをきっかけに、彼女はすっかり谷崎の魅力にハマってしまったらしい。今や彼女の中では一大「谷崎ブーム」が到来していて、あらゆる著作を読み漁っているという。
 

僕は『細雪』以外の谷崎作品というと、エロティシズムの表現がきつそうだという先入観があって敬遠していた。しかし娘から、いくつかの作品の読み方について、思いがけず手ほどきを受けることになってしまった。
 

彼女が語る谷崎潤一郎の小説のあらすじや考察は、ひょっとすると本編を読むより面白いのではないかと思わされるほどだった。やっぱり、物事の本質を掴むのが上手い人には到底かなわないなと痛感する。
 

話を聞くうちに、『卍』がとりわけ面白そうに思えて、「それ読ませてよ」と頼んでみた。すると「あ、卍ならダブって持ってるから、1冊持って帰っていいよ」とあっさり言われた。僕もよく文庫本をダブらせて買ってしまうから、そういうところはやっぱり親子なんだなと笑ってしまった。
 


 

明けて今朝。起きると、娘がパンを焼いてくれていた。「コーヒー飲む?」と聞かれたので、「淹れてくれるの?」と返すと、「もちろん!」と言って、パンが焼き上がるタイミングに合わせて、コーヒーミルでガリガリと豆を挽き始めた。
 

まさか、豆を挽くところからやってくれるとは思わなかった。ペーパードリップでじっくり時間をかけて淹れてくれたその1杯は、大袈裟ではなく、今まで飲んだ中でいちばん美味しいコーヒーだった。深いコクがあってまろやかで、何よりも気持ちがこもっている。ただの黒い飲み物のはずなのに、どうしてこんなにも人の心を穏やかにする力があるのだろう。心を込めて淹れてくれたものというのは、丁寧に作られた料理と同じで、本当に美味しいものだ。
 


 

コーヒーを飲みながらくつろいでいると、娘が突然、「ねえパパ、欅坂の『手を繋いで帰ろうか』って、本当に名曲だと思わない?」と言い出した。「ああ、覚えてる。あれは本当にいい曲だよね」「ちょっと聴いちゃう?」と彼女がiPhoneを操作し、一緒にその曲を聴いた。
 

これは我々の思い出の曲なのだ。欅坂のファーストコンサートに、当時まだ中3だった娘と一緒に行った記憶が鮮明に蘇る。あの頃のさまざまな情景を思い出しながらメロディーを聴いていると、不意に涙が出てきてしまった。
 

本当にいろんなことがあったし、なかなか大変な時期だった。でも今、こうして晴れた日の朝に、娘と同じ曲を穏やかな気持ちで聴くことができている。
 


 

それにしても、エモい曲だ。メロディーが群を抜いて素晴らしい。「この曲のメロディー、パパっぽいよね」と娘が言う。確かにその感覚はよくわかる。
 

これは、僕が作曲術の1つとして提唱している、いわゆる「50mプール」の構造を持っているのだ。サビが長く続くのだけれど、その展開の1つ1つが実に丁寧な反復によって構築されていて、特にサブドミナントマイナーの使い方が本当に巧みだ。これは技術的にもかなり難しい技で、僕自身もよくこのアプローチを使うからこそ、娘は僕の曲の匂いを記憶の中で重ね合わせたのだろう。
 

そういえばこの曲、誰が書いたんだっけ。えっと、誰だっけなあ。
 

娘がサブスクのクレジットをささっと確認して、「あはは、Akira Sunsetだ!」と笑って言った。「マジか!」と僕。
 

Akira Sunsetに泣かされた朝でした。いい音楽は、時を超える。

俺たちみたいなもんはさ、走るために生まれてきたんだよ
BINGO Songwriting Club 「成瀬英樹ゼミ」 メンバー マイソングプラン
成瀬英樹
成瀬英樹
4月13日 22:00

おはようございます!

 

現在、4月13日の午前中。

 

特急北斗に乗って、東京に向かっています。次は長万部。え? 飛行機は使わないの? というご質問、ええ、確かにいい質問ですね。そうなんです、最近は陸路で動くことが比較的好きで。なんと言っても電車の中でいろんなことをぼーっと考えることができるのと、あわせて旅情を感じたいというのもあり。本だって読めるしね。しかしながら、一番の理由は、細かい歌詞の修正とかを、電車の中でまとめてやってしまおうという魂胆。

 

そう、今回の東京出張の主な目的はレコーディングの立ち合いでございます。またまた、娘の部屋にやっかいになるつもり。彼女は人生何度目かの引越しを終え、新しい部屋で暮らし始めている。

 

 

僕自身、もっと気楽に楽しく生きられないものかと思う。昔っからそうなのだ。うまく行っている時、結果が出ている時、そんな時ほど、心が硬くなってしまう。もうこれ以上はないのではないかと、もう俺の運もここで尽きるんじゃないかと。あるいは、すべてが盛大なドッキリに思えてしまう。まるでジム・キャリーの『トゥルーマン・ショー』のように、僕はみんなの見せ物になっていて、いつか大いなるどんでん返しによって、冷徹な現実に引き戻されるのではないかと。後ろ指を指され「アホか、お前なんかがそんなにうまくいくとでも思っていたのか! これは全部ドッキリなんだよ」とね。

 

不思議なものだ。あれほど、自分の存在を世に問いたいと強く願っていたはずなのに、今は無名でありたいと心から願っている。残念ながら、自分の羽をもぎ、それをなんらかの形(僕の場合はポップソングだ) に織り込み、それを売る事でしか生活ができない。

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BINGO内限定動画「仙台へ行ってきました!」
BINGO Songwriting Club 「成瀬英樹ゼミ」 メンバー マイソングプラン
成瀬英樹
成瀬英樹
4月11日 9:38

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また振り出しに戻る旅に 陽が沈んでゆく
成瀬英樹
成瀬英樹
4月10日 17:28

いつも、何かに追いかけられている気分で生きている。実際のところ、そうなのだと思う。僕の生活には、どこまで行っても「安息」というものがない。そうした仕事だと思う。じゃあ安息が欲しいのかというとそういうわけでもなくて、今「ここで戦えていること」、これこそを僕は願っていたのだから、実際のところは望むところなのである。

 

そうは言っても、せめて、そうせめて、提供楽曲の発売日くらいは、その日くらいは、思いっきりその喜びを味わいたいじゃないか。そんなわけで、仙台に行くことにした。4月8日水曜日、僕の新しい作品が世に出る日、ファイターズは仙台で楽天イーグルスとのゲームがある。今回の提供楽曲名は「パシフィック・リーグに連れてって」だ。これ以上ふさわしい過ごし方があるだろうか?

 

仙台へは、苫小牧からフェリーが出ている。そのことを僕は中学の頃から知っていた。「苫小牧発、仙台行きフェリー」と歌われる吉田拓郎さんの「落陽」という大好きな歌の歌詞にあるからだ。一度、乗ってみたかった、苫小牧発、仙台行きフェリー。

 

そんなわけで、4月6日月曜の19時発フェリーに乗り込むことにした。飛行機で行くのと料金はそれほど変わらない上に、時間は10倍以上かかるわけだから、相当に贅沢な移動と言わざるを得ないが、たまりにたまった事務仕事などを船上でかたづけながら、たまりにたまった積読本をやっつけることも目的にしたので、船はベストな選択だと思った。

 

苫小牧港の売店のレジの横にサイコロが売られているのを見つけた時には一瞬なぜ? と思ったが、すぐに理解した。これがなぜかは、あなたに贈るクイズとしよう。なぜ、苫小牧港でサイコロが売られていたのか? これには実に粋な理由がある。僕も思わず買ってしまった、なんの変哲もない、サイコロふたつ。

 

19時になって船が動き出してすぐに、僕は後悔を始めた。航海だけに。

 

ご存じだろうか? 船は揺れるのだ。特に悪天候でもないのにも関わらず、ずっと。平時を1、ピークを10とするなら3〜4程度の揺れが「ずっと」続き、時にそれが5〜6くらいの感覚で激しく揺れる。しばらく部屋のベッドの上でうずくまっていた。仕事? 読書? そんなものできるわけがなかろうもん。しばらくして時計を見ると、まだ1時間もたっていなかった。あと14時間…。

 

気分を変えるべく、公共スペースに出た。「きそ」というこの大型船は、決して新しいわけではない。むしろあちこちに大ベテランの趣があるが、実はなかなかの豪華客船である。部屋に置いてあったパンフレットによると、三菱の下関造船所で作られた船らしい。

 

僕が下関生まれなのは、父がそこ、三菱の下関造船所で働いていたからだ。僕が3歳まで我々家族は下関にいた。その後神戸造船所に越し、僕は関西人として育った。

 

この船は作られてどのくらいたつのだろう。父も製造に関わっていたのかな。

 

コーヒースタンドの若い女性店員に、いつもこんなに揺れるのですか? と訊いたら、実ににこやかに「はい、船は振動するものですので」と答えてくれた。なるほど、これは「振動」と捉えたらいいのか。「船が揺れる!」となると、ちょっとした不安を感じるが、よくある「振動」と捉えたらずいぶんと気持ちが楽になる。ナイスワードチョイス。

 

それでもやっぱり一人で部屋にいるのは不安なので、ラウンジルームで行われているライブショーを観る。コンポーネントのストラトモデルにマルチエフェクターとギターシンセを繋いだ僕より少し先輩くらいのギタリストと、何台かのシンセサイザーとエレクトリック管楽器を駆使するキーボーディスト(このかたも先輩とお見受けした)、二人組の演奏。もちろん、一般客向けに選曲されたものなのだが、それでも演奏に芯があるので、実に楽しめた。

 

相当に激しい「振動」のせいで、ラウンジルームの天井に吊られた照明器具がガシャガシャと激しい音を立てているが、ミュージシャン二人はどこ吹く風と飄々と演奏を続けている。童謡や民謡を彼らの素晴らしいアレンジで聞かせてくれる。間断なく天井で音を立てる照明器具と和の演奏のハーモニー。本編終了後にはアンコールが起きるほどの熱演だった。

 

その後、映画が一本上映された。50人ほど入るラウンジルームに観客は僕とあとひと組。がらんとした部屋に照明の轟音がガッシャンガッシャン響く中、韓国映画「母とわたしの3日間」を観た。よくある設定といえば設定なのだが、俳優陣が実に魅力的で、最初から画面に引き込まれた。心あたたまる素晴らしい映画だった。こうやってなんの前知識もなく映画をただ観る、なんてこともここ最近は出来ていなかった。映画館が好きで札幌に越してきたようなところだってあるのに、忙しさにかまけて足が遠のいていた。映画との出会い方って、やっぱりこうやって偶然、ってのが一番いいんだよな。

 

体内の水分をすべて涙として流せた。まるで心のサウナだ。いい体験だった。映画が終わると時刻は0時あたりだったので、そのまましばらく部屋で休む。もちろん数時間で目が覚めてしまうので、Kindleで読書。船の振動はいつの間にか気にならなくなっている。

 

船内で高橋源一郎さんの「ぼくたちはどう老いるか」を読了。僕も60を手前に「老い」について考えることが多い。音楽家はどのように年齢を重ねたらいいのか。高橋先輩に色々教えてもらうって感じの読書体験だ。ロックンローラーにとって、一番大切なのは健康なんだぜ? 知ってるかい?

 

実体験でも、周りを見ていても思うのだが、年齢をしっかりと意識しないでいると、いつまでも若いんだぞなんつってやってると、往々にして悲劇が起きる。というか、同世代や上の世代の悲劇は、ほとんどその理由である。我々はしっかりと今老いつつあり、どのように人生を下るのかを考え始める。決して早すぎることはない。

 

自分なんて大した存在ではない、それでも少しでも社会のお役に立てるのであれば、これからもできる限りのことはやらせていただきます。そんな気持ちで日々暮らしている。謙虚に、なるべくならご機嫌に暮らしたい。

 

いつまで続けることが出来るのだろう。そんなこと、誰にもわからないさ。だから、走り続けるしかないのだろう。それはその通りだ。しかしながら、走る速度は考えなくてはいけない。時には歩いてもいい、休んでもいい。そう判断することが、長く走り続けるには必要なことだ。ということも、ここまで全速力で走ってきたからようやくわかり始めたことなのかもしれない。

 

仙台港に着く。バスで仙台駅方面へ。今年から「楽天モバイル最強パーク宮城」と呼ばれる楽天のホーム球場と仙台駅の中間あたりに位置する宿泊先へ荷物をおろして、まずは最初の目的を果たそうと思う。

 

そう、フライング・ゲット。

 

水曜発売のCDは前日の火曜日に店頭に並ぶ。7日火曜日のお昼過ぎだ。もう乃木坂46の新曲は面出しされているだろうと、仙台タワーレコードへ。今回はBINGOの仲間、石崎光さん作曲&編曲が2曲(うち1曲は懐かしい仲間「たっちゃん」と共作だ!)、そして僕の作品の計3曲がBINGOから収録された。

 

なんと言っても秋元康さんに心からの感謝を申し上げたい。先生にしか思いつかないアイデアですよね。「パシフィック・リーグに連れてって」なんて!

 

そして、この「BINGOから1枚のシングルに3曲収録」の快挙は光さんのおかげでしかない。「すごいですね」なんてひらがな6文字じゃまったく表現できないほどの「すごさ」なんだけど、人ってのはその只中にいるとなんだか実感がないものなんだよね。

 

特に我々は作曲や編曲をする裏方なので、拍手を浴びるものでもないから。せいぜい、Xの検索窓に曲名を放り込んでエゴサして、見知らぬ誰かが褒めてくれてるとほくそ笑むくらいのものだから。

 

その逆で、貶されるととても寂しい気持ちになる。クマムシの「あったかいんだから」とこの曲はコード進行の流れが同じなだけで、まったく違うメロディである。2小節めに3度の音が半音上がるコード進行をもしクマムシが作ったのなら、その意見は甘んじて受けるが、決してそんなことはない(あるはずがない)。

 

なんなら、いわれのないこうした言説のために、コード進行とは何かという動画を撮ろうかと一瞬思ったが、やめておく。なぜなら、そんなことを言い放つ人たちが、しっかりと動画を見て理解してくれるとは思えないから。

 

CDの装丁フィルムを外して、ブックレットを取り出し、自分のクレジットをそこに確認する喜びは、やはり何ものにも変えがたい。何度経験しても、だ。子供の頃、歌番組を見ていて、タイトルの下に出る「作詞作曲」のテロップに胸ときめかせた。この大好きな歌手が歌う最高な楽曲は、この名前の人たちが実は作っているのだなあ。歌手はテレビに映るけど、この人たちは名前だけなんだ。

 

なんか、かっこいいな。

 

そこに自分自身がいるなんてね。よくわからん経緯だが、本当に運がいい人生だった。ただただ、ラッキーだった。恵まれていた。だからこそ、この機会、全力で当たらなければいけないって。

 

宿泊先から球場までは歩いて20分ほど。桜が見事に咲いている道を歩く。そうか、本州は桜が咲いているのだ。気持ちいいな、と思う。そうだそうだ、春ってこんな感じだった。今年は冬があまりに長く過ぎて、春にうまく心身が馴染めない。楽天の球場周りまで来ると、たくさんの出店が出ていたり、特設ステージで催しをやっていたりで、結構な賑わい。リセールで取ったチケットは1塁ベンチ上通路側の良席だった。

 

今年から楽天に加入したメジャーリーガー前田健太と、先日ノーヒッターの細野の「新旧ノーヒッター対決」が楽しみなマッチアップだったが、この日は正直なところ野球どころの騒ぎではなかった。4月の仙台のナイターということで、最高レベルの防寒をしてきた僕だったが、それでも寒さで凍えた。選手たちも顔まで風を避けるウルトラ防寒体制で、プレーにも集中できるはずがなく、ファイターズは今年一番の酷い試合で3−0であっさり負けた。マエケンも試合途中で足を攣ったらしく降板。ああ。

 

特に試合終盤は、災害級の風も吹いてきて、体感温度はマイナス1度とiPhoneが教えてくれた。プロの選手たちがフライをまともに捕球することすらままならない。ファイターズファンの皆さんも、この日の彼らのミスと貧打は許してやってほしい。

 

現場からは以上です。

 

翌日、8日水曜日、寒さは前日ほどじゃなかった。しかし、前日にしても昼間は暖かかったわけで。さすが本州は違うなあ、東北地方とはいえ、やはり北海道とは違って、4月は気温が高いのね、なんて呑気に構えていたから。この日は油断しないぞと、絶対夜はまた冷え込むに決まっているんだからと気合を入れた。

 

この日も日中はずっと仕事をしていたはずなのだが、一体何をしていたのかをまったく思い出せない。あくせくとメールに返信をしていたのだろうか? あ、いくつかのSNSに文章を書いたり、架空自作自演インタビューを作ったりしていたのかもしれない。(これだって大切な仕事である。そうは見えないかもしれないが)

 

この度、こんなプロジェクトに関わらせていただきました、というお知らせができることを、心から嬉しく思う。特に今回は仲間たちと一緒に喜べたから。

 

まずは「たっちゃん」こと菅井達司さん。BINGOの初期を支えてくれたメンバーだ。人生をオセロゲームに例えるなら、たっちゃんが数年前に端っこに置いた白い石が、いくつもの黒石を挟んで、ついに全部真っ白にひっくり返ったということだ。

 

今作のMVPが石崎光さんであることに異論の余地はない。満票で彼の受賞だ。しかし僕たちは光さんの日々の作曲量を知っている。凄まじい質の楽曲を、とんでもないペースで書き上げることを。そして彼自身それを「努力」と呼ぶことをためらう。ましてや「才能」という言葉でくくられることも。光さんにとって、作るということは、生きるということだ。ただただ、それだけだ。

 

今回、一緒に作曲したmeeさんの的確な修正がなかったら「パシフィック・リーグに連れてって」は存在しない。meeさんのアイデアを足さなかったら、採用はなかっただろう。今では僕のメロディになんだかんだ言ってくれるのは(しかも僕が唸るほどに的確に言ってくれるのは)meeさんだけだから。

 

そしてフォートリの面々とともに、「FOUR TRIPS」の名の下に作品を出せたことを嬉しく思う。今回、僕のピンチを救ってくれたのは彼らである。白川さんのいつもながらに気が利いたハーモナイズと、愛機Garage Bandによる最高のキーボードプレイ!(普遍性でいうとGarage Bandが最高の機材だって僕たちは知っている)。

 

初田には彼の得意技「まるで自分で叩いてるような打ち込みドラム」と共に、デモのミックス作業を最後まで粘ってお願いした。本当に助かった。そして、俺たちのHeart & Soulベーシスト池田憲彦の登場だ。池田のベースが入るだけで、春めいたおしゃれな楽曲がいきなり「スワンプ」の様相が漂う。今はベーシストのみならず、DJとしてもフロアを沸かせている池田のDJプレイを最近見たのだが、実に見事な選曲家になっていて、ああいい仲間に囲まれて過ごしてるんだなって嬉しくなったこと思い出した。

 

「FOUR TRIPS」は僕の音楽的故郷だ。2026年、今年は作曲家と名乗って20年の節目で、初心に帰ろう、一曲入魂を掲げて作品を作っている。その第1作めでこのような大きなチャンスの中でベストを尽くした仲間たちを誇りに思う。

 

8日のファイターズの先発は北山。イーグルスの投手陣も素晴らしく、先発の古謝から始まるナイスピッチングに、ファイターズ打線は1安打に抑えられた。しかし、その1安打がホームランで、なんと1-0で勝った。「1安打勝利」も大変に珍しい記録である。もちろん北山が実に見事に「北山的」に相手をドミったからであり、柳川がしっかりと試合をクローズしたからの結果である。

 

本来なら、3連戦を3戦とも観て帰ろうと思ったのだが、「1安打勝利」以上に望まれる結果もないだろうと、9日の午後、新幹線で北海道へ向かった。函館で乗り換えて札幌への電車に揺られながら、北海道の広大な海を見ていた。神戸の海を、茅ヶ崎の海を思い出しながら。

 

また振り出しに戻る旅に 陽が沈んでゆく。

まさに、BINGO!
成瀬英樹
成瀬英樹
4月9日 13:08

30分ほど前、正午過ぎに仙台を出て、僕は大好きな東北新幹線に乗って北を目指しております。函館からは海が見える座席を、今回は確保できました。小確幸。
 

あらためまして、僕たちBINGOから今回、乃木坂46さんのシングルに3曲収録していただいております。光さんの楽曲が単独作とコライト(どちらも編曲まで光さんなんだぜ!)の2作品、そして僕の作品も!
 

結果は結果、あくまでも途中経過。大切なのは日々の努力を続けること。そしてその機会をいただけていることに感謝をすること。これが僕たちBINGOの文化です。いや、わかってます。わかってはいるのですが。
 

そりゃ、やっぱ嬉しいでしょう! この世知辛い世の中で、大人になってから「おめでとう」なんて言われることはなかなかないのです。今回の楽曲が決まったことは、我々の努力が一つの形となり、具体的にリスナーにお届けでき、この長い音楽の歴史の上に一歩立てたということ——確かに大変祝福されるべき事柄が含まれているかもしれませんね。
 

じゃあ、言ってもいいよね?
 

本当におめでとう! 光さん、たっちゃん! meeさん! フォートリのみんな! そして、僕!
 

誰よりも、これを読んでくれているあなた! あなたに、おめでとう! そしていつも応援、ありがとうございます! これからもドキドキハラハラのBINGOゲームのような人生を楽しんでいただくべく、がんばってまいります。 BINGO!
 

さあ、次のゲームはとっくに始まってるから、そのカードを取って。次は君の番だ。