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おはようございます。
前回の作曲配信が大好評で嬉しいです。3時間以上かけて一つの作品をブラッシュアップしつつ、ポップス作曲に必須のチェックポイントを徹底解説しながら制作しました。
僕のところに送られてくるデモのほとんどが、このチェックポイントをクリアしていません。しかし、逆に言えば、これらをクリアしていないヒット曲を僕は聴いたことがないのです。
さあ、今日も生配信をやっていきます。雪の北海道ですが、心は熱く燃えています。
おはようございます!!!
久しぶりに、メンバーのみなさんにもご参加いただけるメジャーレーベルでのコンペを企画しました。作詞・作曲どちらの案件もございます。まずは弊社の選考会(BINGO内公開)を経て、提出させていただきます。詳細は以下をご覧ください。
お疲れ様です!
作曲配信します!
おはようございます!
昨日の夕方、陸路で7時間と少しかけて、北広島に帰ってきました。
「飛行機は飛ばなかったの?」とあなたは聞くかもしれない。確かに飛行機は飛んだのかもしれない。しかし飛んだにしても、札幌地方の大雪のために大幅な遅れは覚悟が必要だったし、何より、新千歳空港から札幌に移動するためのJRも含めて「いつ、正常になるか」にやきもきしながら、空港で時間をつぶすことは避けたかったのだ。
確かに7時間の移動と考えると、陸路もなかなかにハードな選択だが、空港で味わう地獄めいた気持ちよりは、いくぶんかマシだろうという判断だった。
おかげで、新幹線の中でゆっくり本を読むことができた。三島由紀夫の『金閣寺』を読み始めている。
今回の主な投宿先は大学生になる娘の部屋。結局3泊、世話になった。
「パパって、三島じゃん?」と娘が言った。「ママは、春樹だからさ」と彼女は続けた。
僕も「〇〇って〇〇じゃん」という例え方はよく使うが、それには何より「三島由紀夫」という人物の作品や人生にある程度の知識がなければ、「そうか、なるほど」とはならないのは自明の理なのだが。
僕は三島由紀夫を一冊も読んだことがない。なぜだろう、特別好きとか嫌いとかの感情すらなく、作品に触れる前に彼の衝撃的な死にまつわる「あれやこれや」が少なからず偏見につながっていることは、やはりどうやら間違いはない。
今、何を読んでるの? と僕は娘に聞くまでもなかった。待ち合わせの喫茶店に着くなり娘はカバンの中から谷崎潤一郎の『細雪』の第二巻を取り出して「これ!おもしろいよね!」と言って笑った。それは僕が彼女に何度か薦めたものだ。
『細雪』はおもしろい。
文字にしてしまうと簡単な一行だが、この気持ちを分かち合える身近な友人を一人も持たなかった僕の人生だったから、この貴重な名作の素晴らしさを娘と共有できる喜びは格別である。
「パパって、三島じゃん」の真意を理解するため、そしてこの作家を愛する娘の世界をもっと知りたい。だから、『金閣寺』を読んでいる。
読書とは情報を集めたり、何かの役に立てるためにするものではなく、読んでいる時間その瞬間にどれだけ心に響くか、だけである。そういう意味では、この「『三島由紀夫』という若者」は、恐るべき文学者である。続けて楽しみたい。
ちなみに、「ママは春樹だからさ」はめっちゃ分かる。笑
――今回の東京出張は、なかなか激しい高低差があったようですね。始まりはA1グランプリ優勝者とのレコーディングでした。
成瀬 そうなんです。あるYouTuberさんからご依頼いただいた楽曲を、A1グランプリ優勝者の曲をブラッシュアップして仕上げることができました。クライアントさんにも大変喜んでもらえたし、最高でしたね。
――A1グランプリは大成功だったんですね。
成瀬 はい。この実験で僕が得た知見は、大変に大きいものがありました。来るべき「フルAI時代」に、ソングライターに何ができるか? 僕の中で答えは最初から出ていたのですが、やはり狙い通りでした。何と言っても、このイベントがバズらなくて本当に良かった。
――なるほど、それはなぜですか。
成瀬 不特定多数の人に、話題性だけで判断してほしくないんです。なるべく話題にならずに、それでもこのイベントが「必要な人」にしっかり届くように、丁寧にやりましたよ。
――第2回も考えていますか。
成瀬 もちろん。BINGOにいただいた案件を共有する形で、才能を募ろうと思います。ただ、出演者のみなさん含めて、まだ「プロ」としてそのまま通用するような人はいなかったですね。
――A1のレコーディングも成功して良かったですね。ところで、その順調な滑り出しの裏で、ブライアン・アダムスの武道館公演をめぐって、かなり手痛いミスもやらかしてしまったとか。
成瀬 そう。完全に日程を勘違いしていたんですよ。それに気づいた瞬間は、文字通りドカンと落ち込みましたね。レコーディング中も、BINGOのメンバーに半ば呆れられながら慰められる始末で。自分でも「なんてポンコツなんだろう」と思わず笑っちゃうくらいでした。
――でも、今は不思議なくらい、晴れ晴れとした気持ちで東京を離れようとされていますね。
成瀬 ええ。2日目から、都内に住んでいる娘の部屋に泊めてもらったのが大きかったのかもしれない。彼女の部屋には、フリッパーズ・ギターのピンナップやジム・ジャームッシュのポスターが貼ってあって、本棚には世界の文学がぎっしり並んでいるんです。「パパの英才教育の賜物よ」なんて娘は笑うけど、正直、僕よりもずっと深くて良い趣味をしているなと思いました。
――その滞在中に、レオス・カラックス監督の『ポンヌフの恋人』を観られた。
成瀬 僕が「まだ観たことがない」と言ったら、娘がぜひにと勧めてくれて。あれは……ある種の「悪夢」のような映画ですよね。悪夢映画というジャンルはないんだろうけど、イメージとメタファーが執拗なまでに組み上げられている。理屈では説明がつかない、わけがわからないからこそ、深いところで胸を打たれるというね。とても素敵な体験でした。
――ところで、そういう体験とは別に、ご自身の作曲の仕事についても、何か心境の変化があったようですね。
成瀬 たぶん、どこかで「あがり」の気分になっていたんだと思うんです。昨年は同じチームの作家たちが大活躍して、僕はどこか一歩引いた場所から、余裕を持って「おめでとう」なんて言っていた。でも、それで本当にいいのか、と。本当は悔しいんじゃないのか。今の自分が「本当の本気」になったら、一体どうなるんだろうって。
――そこで、自分自身に一つの「切り分け」をされた。
成瀬 ええ。自分でコントロールできることと、できないことを分けることにしたんです。たとえば「オリコン1位を獲る」という結果は、選ぶのは市場であって、僕にはコントロールできない。でも、そこに至るための努力を、圧倒的な「量」として積み上げることは、自分の意志だけでできる。
――質と量で、圧倒する作戦ですね。
成瀬 そう。本来、僕は「質」の勝負では負けるのだから、せめて「量」で圧倒しないと。これまでは3つアイデアがあったら、1つは少し外した「オルタネイト」なものを混ぜて逃げ道を作ってしまう癖があった。でも今年は、自分に厳しいルールを課しました。書く曲すべてを「表題曲」にする。そう腹を括れたのは、さっき話した「ポンコツな自分」を、一度きちんと受け入れられたからだと思います。2026年の滑り出しとしては、これ以上ないほど、絶好調ですよ。