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みなさん、お疲れさまです。
今後は、以下の規約に同意いただいたうえでのご入会をお願いすることにいたします。現在メンバーのみなさんも、念のためご確認いただければ幸いです。
どうぞよろしくお願いします。
「BINGO Songwriting Club」および内部講座「成瀬ゼミ」受講規約
本規約は、合同会社BINGO(以下「当社」といいます)が運営する「BINGO Songwriting Club」およびその内部講座「成瀬ゼミ」(以下総称して「本プログラム」といいます)に関して、メンバーと当社との間で適用される条件を定めるものです。
第1条(目的)
本プログラムは、メンバーに対し、ソングライティングに関する知識・技能を提供し、作品制作および音楽活動を支援することを目的とします。
また、「成瀬英樹」および「BINGOファミリーの作家たち」を応援しながら、メンバー自身もソングライティングに参加し、共に作品を生み出す経験を積むことを目的とします。
第2条(参加資格)
本規約に同意した方のみ、本プログラムに参加することができます。
未成年の方は、保護者の同意を必要とします。
第3条(参加費および返金)
参加費は申込時に定められた方法にてお支払いいただきます。
参加開始日から30日以内に限り、理由を問わず参加費の全額返金を請求することができます。
上記期間を過ぎた場合の返金は、原則として行いません。
第4条(秘密保持)
メンバーは、本プログラムを通じて知り得た以下の情報を第三者に漏洩、開示、または不正に利用してはなりません。
1. 楽曲コンペに関するすべての情報
2. 講師や他のメンバーが開示する未公開の楽曲・デモ・資料
その他、当社が機密情報と定める事項
本条に違反した場合、当社は参加資格の停止・除名、ならびに損害賠償を含む法的措置を講じることができます。
第5条(著作権等)
メンバーが本プログラム参加中に制作した楽曲は、原則として当該メンバー本人に著作権が帰属します。
ただし、本プログラムにおける共同制作や指導のもとで生まれた楽曲の取り扱いについては、当社との協議により決定します。
第6条(禁止事項)
メンバーは、本プログラムにおいて以下の行為を行ってはなりません。
1. 他者の著作物を無断で利用するなどの盗作・剽窃行為
2. 他のメンバー、講師、当社、第三者に対する誹謗中傷や名誉を毀損する行為
3. 本プログラムの運営を妨害する行為、または他のメンバーの学習環境を害する行為
4. 当社の承諾なく、本プログラムで得た情報や教材を営利目的で利用・公開する行為
5. 法令、公序良俗に反する行為
第7条(参加資格の停止・除名)
当社は、メンバーが本規約に違反した場合、または前条の禁止事項に該当すると判断した場合、事前の通知なく参加資格を停止または除名することができます。
第8条(免責事項)
当社は、メンバーが本プログラムを通じて得た情報や成果をどのように利用するかについて、一切の責任を負いません。
第9条(規約の変更)
当社は、必要に応じて本規約を改定することができます。変更後の規約は、当社が適切と判断する方法で通知し、その時点から効力を生じます。
おはようございます!!!
今日も生配信、やらせていただきます! B-1グランプリ振り返りでございます!
私、成瀬英樹が、みなさんの楽曲を一曲ずつ聴かせていただき、感想をお伝えします。
おはようございます!
関東では40度に迫る暑さと報じられていますが、こちら札幌は涼しさを通り越して少し肌寒い曇天です。
そんな夏の終わりに、嬉しいニュース。僕たちの仲間である石崎光さんの作曲&編曲作品、日向坂46『お願いバッハ!』のMVが発表され、大反響を呼んでいます。秋元さんの作詞テーマの中でも「音楽」をモチーフにした数々の名曲の、これは最新アップデート版ではないかと。
歌詞の濃さ、秋元さんがこの作品に込めたメッセージを全身に浴びると、僕は聴くたびに泣きそうになってしまうのです。
「作詞」とは整合性のあるストーリーを語るものではなく、いくつかのイメージを丁寧に重ねることによって、聴き手の心にストーリーが立ち上ってくるもの。そのためにはトリガーとなる「必殺の一言」が必要になってきます。今回、僕たちの胸にグサリと刺さるラインは……
アリアはもっと自由で構わない
ですね。この一行によって、僕はとても救われた気持ちになりました。そうですよね、秋元先生。アリアはもっと自由で構わないですよね。我が意を得たりです。
僕は大変ありがたいことに、楽曲を取りまとめる事務所の代表として、この名曲の初期段階、石崎光さんによるファーストDemoから聴かせてもらっていました。そこから完成形に至るまで、ずっとリアルタイムで体験できたことを、とても嬉しく思っています。
秋元先生につないでいただいたご縁で、僕は何人もの作曲家のトップランナーたちと友人関係を結んでいます。年に何曲もヒットを出すような彼らの仕事量は、明らかに常軌を逸しています。音楽クレイジーです。質と量を担保するなど当然のことで、そこにスピードも必要になってきます。トップの作家は一人残らず、仕事が驚くほど早いのです。
「たねあかし」は野暮でありますので、詳細はここでは記しませんが、光さんが僕たちの事務所「BINGO!」でコンペに参加したのが今年の春。そこからの提出曲の数と質は、僕が今まで知っていた「常軌を逸したレベル」すら軽く凌駕するものです。平均的な作家が3年かかって出すくらいの楽曲数を、半年以内で書いてこられました。それもただ闇雲に書くのではなく、一曲一曲にテーマと実験が施されている、作品として優れたものばかりです。もちろんフルアレンジされています。
光さんに出会うまで、僕は孤独を感じていました。僕のまわりの作曲家志望の仲間たちと自分の感覚の違いに悩んできました。ご存じのように僕は天才ではありません。ただただナチュラルボーンな音楽家で、自分は音楽でしか生かされないと完全に腹をくくってやってきました。そして、音楽ビジネスは好むと好まざるとに関わらず「戦場」であります。ボーッとしていると、あっという間に時代に吹き飛ばされてしまって、つい先日もてはやされていたものが、あっという間に過去になります。
しかし、ここを「戦場」と捉えていない作家と、僕が一緒にいるとしたら……それはお互いにとって悲劇でしょう。さあ、行くぞ! と号令をかけても、「まだお弁当食べてるんで……」なんて言われたら、あっという間に我らの陣地は吹き飛ばされてしまいます。逆に彼らの世界観でいうと、僕など「やかましいことばかり言うおっさん」だったのかもしれません。
光さんはいつも、なんでもない顔をして、さらっと楽曲を量産します。後輩作家たちはこう思います。「光さんだからできるんだ」「ああいう人もいるんだなあ」と。
作家たちよ、違うんだよ。あなたたちが一曲書いていい結果が出なくて凹んでいる気持ち、光さんも一曲一曲に味わっているんだ。たくさん書くということは、たくさん失敗するということなんだ。半年で光さんは君たちの3年分の悔しさを味わっているんだぜ。
だって俺たち作家って生き物は、すべての曲が「世紀の名曲」だと思って、人にお聴かせするものだろう?
自分の仕事を、大げさに言えば「命がけ」でやること。もう少し平たく言うと人生を賭すこと。すべてを音楽に捧げること。光さんのその姿勢と不断の努力、徹底的な研究に頭が下がりますし、僕も大変な影響を受けております。光さんのこれまでの数多くの代表作に連なる、新しい場所でのヒットに少しでも関われたことに、僕は誇りを感じています。『お願いバッハ!』は、間違いなくJ-POP史に残る名曲になります。
そういう勘だけは、僕は鋭いんだよね。
これからも、石崎光さんの楽曲が世に出ることを、楽しみに待ちましょう。あのね、ほんと、とんでもない曲ばかりなんだから!! そして僕ともソングライティングのチームを組んでいただいておりまして、じゃんじゃん曲を書いております。そちらもどうか、お楽しみにです。
ちなみに、僕が光さんの自宅スタジオにお邪魔して最初にしたことは、最高の音響システムで、エルヴィス・コステロの『Toledo』をアナログ盤で聴いたこと。曲が終わると、僕ら「この次の曲への流れがいいんだよね」って、そのまま『I Still Have That Other Girl』を聴きました。高校生の頃、友人の家で一緒にレコードを聴いたことを思い出しました。本棚には読み込んだ跡のある辞書ほど分厚い『エルヴィス・コステロ自伝』や、『ビートルズ・レコーディング・セッションズ』の初版がありました。もし光さんとクラスメイトだったら、毎日家に通っていただろうなって。
そんな感覚で、一緒に音楽を作ることができるなんて、本当に幸せです。
昨日一日を過ごして、心がもう一段強く、そしてやさしくなれた気がします。じっくり考えることができた、とても貴重な時間でした。人生は奥深く、底などなかなか見えるものではないとあらためて感じました。
人間万事塞翁が馬――幸も不幸も、先のことは誰にもわからない。だからこそ一喜一憂せず、どんな出来事も次への糧に変える気概こそ、生きるエネルギーになるのです。
“だってまだ見ぬ場所があるから
夕暮れの中へ走り抜けてゆく
僕にできることはほとんどない
ただ心の漂流者に身をゆだねるだけ
漂流者
僕の心の漂流者”