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おはようございます。成瀬英樹です。
昨日は、朝に動画の収録を終えたあと、3名の方とレッスンをさせていただきました。そのうち2名は初めてのレッスンでしたが、しっかりと準備をして臨んでくださっていて、その姿勢にまず感銘を受けました。
そして実際にメロディを聴かせていただいて、「ああ、この方たちは“確かなメロディを書く才能”を持っているんだな」と、はっきりと感じました。そう確信した瞬間、僕の中で「これは早いな」という手応えがありました。
僕が皆さんにお伝えしているのは、音楽の教養や作曲理論そのものではありません。あくまで、「楽曲コンペに通るような、コンパクトでヒット性のある曲の作り方」についての具体的な情報を、できるかぎり丁寧にシェアしているだけです。
もし「ヒット曲の書き方」という魔法のような公式があって、それを僕が完全に掌握していたなら、今ごろもっと大金持ちになっていることでしょう。
そうではなくて、「どうすればヒット曲が生まれる可能性を高められるのか」。その可能性に近づくために、僕がこれまで得てきた経験と知見を、惜しみなく提供させていただいています。
「音楽を教えている」というよりは、「ヒットに近づくためのヒントを共有している」と考えるようになってから、僕自身の気持ちもずいぶんと楽になりました。
そして今、この“成瀬英樹ゼミ”が、これまで以上に大きな可能性を帯びてきている気がしています。
少しずつ、頭の中にあるビジョンを形にしていけば──
たとえば、作家たちが集う小さな共同体のような場所。そんな未来が、ほんのりと見えてきました。
社会そのものを劇的に変えることは僕にはできないかもしれません。でも、大切な仲間たちのために「居場所」をつくることなら、もしかしたら僕にも少しはできるのかもしれない。
そんな思いを胸に、今日もゼミを進めていきます。
本日も配信でお会いしましょう。 どうぞよろしくお願いいたします。
おはようございます!
この文章を書くにあたって、何かレコードを聴きながら、と思い、適当に棚から一枚引き抜いたところ、偶然にも手に取ったのは、ニール・ヤングの『On The Beach』! こんなこともあるんだな。もちろん、僕らのバンドはここから名前をいただいています。『On The Beach』、ヒリヒリしてて、マジで最高のアルバム。
昨日も、本当に怒涛の1日でした。いやー、一所懸命に仕事をしていると、いいことあるんだなって、心からそう思った日でした。自分のことも、提携作家さんのことも。そして、作家さんの喜びは、自分の喜びであります。
ここからは限定投稿。
おはようございます!
今日は嬉しいお知らせがあります。
第39回日本ゴールドディスク大賞で「ベスト演歌・歌謡曲ニューアーティスト」を受賞し、デビューから3作連続でオリコン・トップ5入りと、今まさに波に乗っている「風輪」さん。本日発売の3rdシングル『天使と悪魔の愛し方』追撃盤タイプC・D・Eには、僕の作品を含む弊社の楽曲がそれぞれ収録され、全3曲のリリースとなりました。
大変僭越ではありますが、楽曲を作った際の心持ちを記させていただこうと思います。お楽しみいただく際の一助になれば幸いです。
【タイプC収録】
『まごころ』
作詞:成瀬英樹
作曲:成瀬英樹、nelo
編曲:nelo
風輪さんから楽曲提供のチャンスをいただいて、最初に書いたのがこの曲です。昭和43年生まれの僕は、幼い頃からテレビやラジオで演歌を含む歌謡曲をたくさん聴いて育ちました。「ルーツはビートルズです」なんてカッコつけて言ってみても、本当のルーツには歌謡曲があります。僕たちの世代は、きっとみんなそうだと思う。
「昭和からタイムスリップしてきた音楽家」neloによる素晴らしいトラックに、僕が歌詞とメロディをつけました。何より気をつけたのは、近年よくある“なんちゃって昭和歌謡”にならないこと。風輪さんのファンの皆様にはもちろん、ポップス愛好家の皆様にも届くような。僕たちなりの「令和歌謡」を作り上げることができたと自負しています。
【タイプD収録】
『君へと続く道』
作詞:井指冬輝
作曲・編曲:マツダヒロ
井指冬輝と松田央。神戸を拠点に活動を続けるデュオ「にこいち」。この楽曲のテーマをいただいたとき、「これは “にこいち” に書いてもらうのが相応しい」と感じて、ふたりに依頼しました。
情景と感情が浮かぶ井指のエモーショナルな歌詞に、松田お得意のドラマチックな音世界。風輪さんのライブでも重要な場面で歌っていただいているこの名バラードを、こうしてリリースしてもらえたことに深く感謝しています。
昨年AKB48さんに楽曲を提供した松田に続いて、井指もこの曲で作詞家デビューとなりました。井指、おめでとう!
【タイプE収録】
『ジュテーム・ジュテーム』
作詞・作曲:成瀬英樹
編曲:nelo
風輪のおふたりは、いつも楽曲に対して明確なイメージを持っていらっしゃいます。この曲でも、何度か修正案をいただき、そのたびに楽曲が新たな輝きを放つようになっていく過程が、とても嬉しかったです。
「もっとキャッチーに、もっと、もっといけるんじゃないですか? 成瀬さん!」と励ましていただきながら、一緒に完成させたこの曲は、僕にとっても特別な1曲になりました。
また、特に歌詞については、僕が主宰する作曲研究サロン「BINGO! うたを作る学校」のメンバーからもたくさんのアイデアをもらいました。風輪さんに出会ってからずっと、僕を支えてくれた仲間たちがいなければ、どの曲も完成には至らなかったでしょう。
みんな、いつも本当にありがとう。
これからもポンコツな僕を、どうか見守っていてください。
――さあ、ここからがまた、はじまりです。
おはようございます!
昨日のZoomミーティング(B-1グランプリ)の振り返りのまとめテキストはこちらで書いております。もしよろしければご覧ください。
今日の生配信は、大好評振り返り配信です! 成瀬がみんなの作品をどう聴いたか? をじっくりお伝えします。
おはようございます!
56年半も生きていると、さすがにいろんなことに耐性がつき、対処方法もわかる。自分の心が「持っていかれる方向」の傾向も理解しているし、「何を大切にしなくてはいけないか」もしっかり胸に刻み込んでいる。
どんな人間にも波があり、その波を小さくしたり、目立たなくしたりして、やり過ごすのが社会的には正しいのだろう。でも、僕のような仕事では、その「波」を自分自身でどう乗りこなすかが何より大切だ。このオンボロで傷つきやすい繊細な心も、少し飛行機に乗るだけで汗が止まらなくなる小心さも、実は僕の仕事には欠かせない。
作曲の過程のほとんどは「選ぶこと」――これが核心だ。たとえば、Aメロを3つの候補から選ぶ、サビに向かうコード進行をどうするか、あるいは歌詞の語尾を「だ」にするか「ね」にするか、そんな細部まで。にもかかわらず、今の僕は、自分の曲をジャッジできなくなっている。これではいけない。そう、スランプとはメロディが浮かばなくなるわけではない。「何がいいのかわからなくなること」なのだ。
そもそも、このスランプは自ら望んで招いたものだ。
たとえて言うなら、コツコツ当てていけば、僕だってベテランだ。小さなヒットは打てるかもしれない。でも、僕が打ちたいのはホームランだ。やはり、スタンドに強烈な打球を突き刺したい。そのためにはフルスイングが欠かせない。だからこそ、いまスイングを見直している。
こんなふうにスランプ気味のときは、好きな人に会ったり、気分よく暮らしたりするのがいちばんだ。先週の家族との時間は、僕にとって実に心地よかった。「いい気分」――それこそが、僕が創作において何より大切にしているものだ。
伊藤銀次師匠は、それを「ご機嫌力」と呼んだ。
気分を整えるために、昨日、本棚を一つ買った。僕の身長より高いそれは、天井に突っ張り棒で固定できるタイプだ。部屋中に散らばっていた本を並べ、背表紙を眺めているだけで、ずいぶん気持ちが落ち着く。最近は電子書籍を買うことが多い。でも、リアルな本の魅力はやっぱり抗いがたい。
さて、これから歌詞書きの続き配信をします。仮歌詞ではなく「ガチ歌詞」、しかも数曲あるので、どれくらい時間がかかるか見当がつかないけれど、ソングライターがうなっている姿に興味があるメンバーは、ぜひ応援しに来てください。
みんなは今日、「ご機嫌」でいますか?