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お疲れ様です!
皆様、大晦日、いかがお過ごしですか?
僕は昨日大掃除をがんばりすぎたせいで、やや腰などを痛めてしまって、今日はゴロゴロしながら本を読んだり、動画を観たりしてゆっくり過ごしてます。WBCの特番を地上波でやってたのでさっきまでちょっと観てましたが、なんだかね、ガチャガチャうるさくて僕の好みではなかったです。予想通り。
と言いつつ、結局楽しんで観ちゃうんですが。
大晦日のゴールデンで野球をたっぷり6時間やってくれるなんて、まさに夢のよう。翔平に感謝しないとだね!
家の収納を整理してたら、奥からレコードが結構出てきたのですが、その中からThe Style Councilの2nd「Our Favourite Shop」を発掘して聴いてます。1985年作だから、僕は高校2年生でした。レコードをカセットに録音して、ウォークマンでずっと聴いていました。
スタカンは1stの「Café Bleu」が名盤として名高いですが、こちらの2ndもいいですよ。曲としての粒はこっちが揃ってるかと感じます。今聴くとなぜアメリカでブレイクしなかったのか、よくわかります。あまりにイギリス的すぎるんですね。当時、日本では「カフェ・ミュージック」の走りとしてガンガンに消費されていましたが、それは日本人が歌詞の意味を理解できないからで、歌われている内容はかなり政治的であり、英国人であるポール・ウェラーらしい強烈な皮肉やストレートなメッセージソングであります。サウンドがお洒落だから、歌詞を聴かない連中はお洒落に消費していたわけですね。
なんでやねん、スタカンはお洒落ちゃうでパンクやでって僕はずっと思っていました。この時代にメジャーセブンスを鳴らすことが一番のカウンターパンチだったことを忘れたくないです。
今聴いてもまったく古さを感じない「僕を作ったレコード」のうちの一枚。強烈に影響を受けてますね。
今年は作曲家として日向坂46の「骨組みだらけの夏休み」を発表することが出来ました。そして弊社BINGO!の作家neloもブルーベリーソーダという話題のユニットの「Endless Midnight」を作曲。僕たちBINGO!はチームとして年に2曲のメジャーリリースが出来たわけ。仲間と喜びを分かち合えるのって最高です。秋元康先生に心からの感謝を申し上げます。うちには他にもたくさんの最高な作家がそろっています。なーに、結果はすぐに出るよ。音楽の神様はがんばる作家が大好きなんだから。Don’t Worry。
それでもね、フォーカスするところを間違えないようにしたいと思うんです。コンペはこちらに決定権がないのだから、作家である僕たちが「最高!」と思える、心から誇れることが出来るものを作れているか、そこだけにフォーカスしたい。「採用」をゴールに楽曲を作るのは辛すぎます。「次の一曲」が作家自身の渾身の曲であるか、そしてその曲を作家自身が心から愛して、何度も聴き返すほどなのか。そこにね。
またここで僕の座右の銘、村上春樹さんの言葉をお借りします。
作品こそ、作者にとっての最高の報酬である。
夏以降は、様々なご依頼にお応えする一年でした。「風輪」さんにはまとめてミニアルバムが作れるほどの曲数をご依頼いただきました。
こうしたご依頼案件は「絶対に外せない」ゆえに、大変なプレッシャーもかかってきます。
今回の「風輪」プロジェクトは、「歌謡曲」という作家としての新しいチャレンジも含んでいました。
僕が子供の頃、テレビから流れる曲のほとんどは歌謡曲でした。1978年にサザンがデビューしてからは少しずつ状況は変わっていきますが、それでもやはり主流はベタな歌謡曲。歌番組でお目当てのアイドルを観たいのに、結構な確率で演歌が入りこんできて、何度も聴いているうちに「こっちも悪くないな」なんて。歌番組が庶民の生活の奥の方まで入りこんでいた時代でした。
だから今回の作曲はあの頃の「お茶の間でテレビを見ていた僕」に帰って、「どんな曲が歌番組でかかったら、僕は嬉しいかな?」という視点で進めて行ったのです。僕自身、作曲家になってから徹底的に筒美京平さん楽曲をカバーし研究してきたのは、ここで力を発揮するためだったんですね。自然に、身体の中から、あの頃の僕の心を通して、今現在の僕がメロディをデザインしていきました。
何と言っても。僕たちSong Gardenの仲間「sprout」さんの単独作詞や、みんなで歌詞を書いた曲も「作品」として歌っていただけたわけです。こんな素敵な達成があるでしょうか。このサロンを開いて2年くらいですか、また一つ「新しいかたち」をクリエイトすることが出来ましたね。みんなのおかけです。心からのありがとうを伝えたいです。
大阪のアイドルグループ「#BEMYLOVE (#ビーマイラブ)」さんに、僕の書き下ろし楽曲「裸足のGeneration」を含む数曲を歌っていただきました。大阪までワンマンライブを観に行かせていただいたのですが、歌&MCはもちろん、ダンスと衣装がメジャー感あふれていて素敵でした。これからも応援させていただきます!
そして、来年は、いよいよKOBerrieS♪(コウベリーズ)です。僕の街「神戸」のアイドルユニット。作曲をご依頼いただいた時は、まさに飛び上がって喜びました。スタッフの皆様やメンバーの何名かとお会い出来たのですが、もう実に神戸らしいチームでいやあこれは絶対楽しいですよ。こんな素敵なチームに入れていただけることが、身に余る光栄です。
成瀬も、大谷のホームラン級のどでかい名曲を作詞作曲しました。早く聴いてほしいなあ、楽しみです。
今年も大変お世話になりました。来年も魂こがして、ウキウキなエンタメを作っていきます。ぜひご一緒に楽しんでもらえたら嬉しいです。
お疲れ様です!
SNSなどではご報告をさせていただきましたが、「風輪」様のコンサートツアー最終日にご招待いただきました!
この夏、弊社BINGOの作家たちと、ここSong Gardenのみんなと一所懸命作らせていただいた楽曲のうち5曲を歌っていただき、大変感激いたしました。 掛け値なく素晴らしかったです。
その5曲の感想と制作にまつわるエピソードを(歌っていただいた順に)少し記しておきます。
「今夜、夢で逢いましょう」
作詞 Song Garden
作曲 成瀬英樹
編曲 nelo
風輪さんプロジェクト、最初に作ったのがこの曲でした。
楽曲を提供するにあたり、まずキーワードを作ることから始めました。ファンの皆様が風輪のお二人、翔司さんと拓也さんに一番歌ってほしいワードってなんだろう? と。
せっかくの機会でしたので、この夏Song Garden内で歌詞先でコンペを行い、その中で出てきたワード(りっちゃんありがとう!)を少しアレンジして「今夜、夢で逢いましょう」とタイトルを決め、メロディを考えました。そのメロディにまたSong Gardenのみんなにコンペをお願いして。10名以上の方にご参加いただきました。
みんなそれぞれの素敵なワードがありましたので、それらを成瀬がエディットして歌詞を作り上げました。ご参加いただいたみんな!本当にありがとうございます。
弊社、合同会社BINGO!の看板作曲家nelo先生と相談して、今回のプロジェクトは「成瀬がメロディを作り、neloが編曲する」方向で進めます。まず僕が「ガットギターの弾き語り」で歌詞とメロが出来た段階でneloに送り、それを編曲してもらう形です。
「今夜、夢で逢いましょう」の編曲されたものを聴いた時の感動はちょっと忘れられないです。これは行ける、そう思いました。
コンサートで歌われたバージョンは、僕たちの当初のイメージよりもグッと大人の魅力が。Aメロの入りの「低音ボイス」もしっかりと決めていただいて。じわじわと心に沁みるラブソングに仕上げていただいて、嬉しい驚きでした。最後の転調からドカンと盛り上がる感じもかっこよかったです。
「笑顔ありがとう」
作詞 岸田小石
作曲 成瀬英樹
編曲 nelo, 星和生
岸田小石くんは素晴らしいベーシスト&ソングライター。中でも彼の歌詞を書く力を僕はいつもリスペクトしていたので、この曲の歌詞をお願いしました。これは完全にメロディ先行。僕にしては珍しく、仮歌詞もつけずに「ラララ」で作っていきました。
歌詞に関して、翔司さんと拓也さんからたくさんのヒントをいただき、リライトを重ねに重ねた作品。お二人ともにしっかりとイメージを持っていらっしゃって、それをしっかり言語化して伝えていただけるので、作る方としては大変に助かりました。
編曲は弊社で楽曲コンペにご参加いただいている作曲家「星和生」さんにベーシックを作っていただき、neloがより歌謡曲テイストを増したものにアダプトしてくれました。
普段僕は、一曲の中で退屈しないようさまざまな種類の音符をミックスしてメロディをデザインしていきますが、今回は「八分音符より細かい音符を使わない」という縛りを自分に課しました。細かい音符でペースを変えられない分、サビの頭や、サビ終わりのフックなどを工夫して仕上げました。
コンサートで実際歌っていただいたものを聴き、こんなにいい曲だったのか!と驚かされました。いつもの自分のスタイルと違う挑戦をさせていただいたので、実際どのようにサウンドするかが少し不安だったのですが。
やっぱり音楽で一番大切なのは「曲ではなく、歌い手」ですね。The Singer Not The Song!!
上手い歌手が歌えば、どんなシンプルな歌も名曲になります。この一曲の制作は僕(と小石くん)にとって大変に学ぶところが多かったです。翔司さん、拓也さん、心から感謝申し上げます。
「最愛」「君へと続く道」
作詞 井指冬輝
作曲 編曲 松田央
翔司さんと拓也さんから託された「歌にして届けたい大切な想い」を素晴らしい楽曲に仕上げてくれたのは、神戸のアコースティックデュオ「にこいち」の井指くんと松田くん。最高の楽曲をありがとう!
「最愛」はピアノ一本のアレンジ。歌詞とメロディが強くなければ、そして歌唱力がなければ成立しない大変難易度の高いスタイルでしたが、風輪のお二人は見事に感動的に歌い上げてくださいました。あまりの迫力に、拍手をする手が止まらなかったほどです。
このピアノ演奏は、BINGO!の作曲家仲間でもありますNY在住のジャズピアニスト後藤小百合さん。実にエモーショナルなピアノを聴かせてくれます。いやあ、最高でした。
「君へと続く道」では、ステージ後方スクリーンに歌詞を映し出す演出も。井指くんの繊細かつまっすぐなストーリーと、風輪のお二人の声が見事にマッチして、まるで短編映画を見ているような気持ちにさえなりました。
楽曲を作り上げる過程で、作曲担当の松田くんとたくさんのミーティングを重ねました。にこいちの二人が文字通り「涙を流しながら」作ったこの作品、僕としても誇らしく思います。
「胸いっぱいの愛を」
作詞 sprout
作曲 成瀬英樹
編曲 nelo
このオンラインコミュニティ「Song Garden」ではプロではない一般の方々と僕が一緒に楽曲を作り、毎年それらの楽曲をまとめて「チャリティアルバム」を作ることをミッションとしております。(今年はその3枚目のアルバムのために毎日コツコツと曲を作っています)
その「Song Garden」のメンバーであるsproutさんから、ある日送っていただいた歌詞がとても素晴らしく、あっという間に流れるようにメロディをつけることが出来ました。素晴らしい歌詞とはそうしたものです。
そこからsproutさんと何度もLINEで歌詞のアイデアの交換をして作ったのがこの「胸いっぱいの愛を」です。編曲のneloも最高の仕事をしてくれて、これぞキラーチューンと思える柄の大きな曲が完成しました。風輪のお二方に聴いていただくとすぐに「最高です!!」と返信いただいたのも嬉しかったですね。
コンサートでは、アンコールのラスト、つまり「大トリ」で歌っていただくというとても嬉しい栄誉にあずかりました。心から感謝申し上げます。
歌を作ることの楽しさ、素晴らしさを広げていくために始めたこのSong Gardenで、メンバーと共に作った歌が、世の中に羽ばたいて行く、こんなに嬉しいことはありません。
翔司さん、拓也さん。お二人の来年のレコード大賞新人賞、そして紅白歌合戦出場の夢、みんなで応援いたします。
そして、今回は僕たちを信じていただき、楽曲制作の機会を与えていただき、本当にありがとうございました。また書きます!ぜひ書かせてください!
夢って、ちゃんと宣言しないと絶対に叶わないと僕も思います。
僕もたくさん笑われました。
「バンドでプロになる」と言えば「無理だ」と笑われ
「作曲家になる」と言えば「まだ言ってるのか」と笑われ
「紅白に出る」と言っても相手にされず
「ミリオンセラーを出す」と言ったら「もうその辺にしなさい」と諭され
思えばそれらをすべて叶えたのですが、まだまだ全然、僕の本当の夢は叶ってないのです。
僕の夢は「上を向いて歩こう」のように、日本語の歌で、世界中の人に愛を届ける歌を作ることです。だから毎日、笑顔で戦っています。
いつだって、戦う人を笑うのは、戦わない奴らなんですよね。
僕は夢を宣言して、そこに向かって努力する人が大好きです。
僕も常にそうありたいと思ってます。
共に戦いましょう!
そんなわけで、今日も作曲配信します。毎日少しずつやることだけが、とてつもない結果を生むたった一つの方法なのだから。
おはようございます!
なんだかんだで、やはり今年も「アフターM-1」を楽しんでおります!
昨日作っていた曲、ベースを発注していたものが今朝届きました。当てはめていきつつ、少しだけダビングをし微調整して、ボーカル用のデータを作っていきます。デモ作り作業の醍醐味の部分です。
いつもアーカイブでご覧いただきありがとうございます。励みになっております!
いやー、おもしろかった。M-1。最後の最後に、さや香の大どんでん返しもあったし。その後の打ち上げでさや香のふたりが明かしたように、あの最後のネタをやるための今回のM-1だったのであれば、彼らに悔いはないでしょう。
さや香がいつもの鉄板ネタをやっていれば、優勝にはかなり近かったはずだし、今年は彼らに貫禄を見せて優勝してほしかった僕ですが、いや、まだまだ彼ら自身「挑戦者」の気持ちだったのですね。嬉しくなりました。
ネタは見事なまでにお客にハマっていなくて、そのスベリ具合も実にさや香らしいのかなと思った。
思いっきりスイングして、思いっきり空振りしたってことですね。当たればどこまでも飛んでいったはず。そのポテンシャルを感じることは出来ました。
令和ロマンとヤーレンズ、この二組の才能が世に知れ渡ったことが、今回の大会の大きな意義でしたね。どちらのコンビも、ネタだけではなく、人間性も大変魅力的だった。世間の所謂「普通の感覚」からちょっとだけずれているところも含めて、新しさを感じました。楽しいね。
僕は少しだけヤーレンズに肩入れして見ていましたが、最終のネタは、令和ロマンの圧勝、でしたね。
音楽、ポップスの一曲の「ソング」のまとめ方は、漫才やコントのネタ作りにとても似ています。通常の劇場で演る10分のネタが、ソングでいう「フルコーラス」なら、M-1の4分ネタは、楽曲コンペの「ワンハーフ一本勝負」なのです。
イントロ~Aメロ~Bメロと、サビまでの「前振り」が長いと、続くサビのハードルを上げてしまいます。楽曲コンペではど頭からキャッチーなフレーズで「受け」を取らないと、その後相当苦しくなります。最初から「お!」と思わせないと勝てません。
手がたくキープを取りに行くだけでは勝てませんが、フルスイングするには地力が要ります。誰もが大きく振ればいいってわけではない。「自分を知ること」が何より大切です。