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おはようございます。爽やかな月曜日。札幌は快晴です。昨日も朝から晴れていて、嬉しくなって布団を干したんですけど、ちょっと油断してのんびりしてたら、まさかの吹雪! 今日はさすがに大丈夫……だよね? それでも、春は確実に来ています。たとえ気温がマイナス4度だって、春は春。
さて、プロ野球もメジャーリーグも開幕しました。マリナーズはまあ……いろいろありますけども(苦笑)、我らがファイターズは敵地・所沢で、なんと開幕3連勝!
僕にとって野球って、「人間研究」なんですよ。クラシックを研究する人もいれば、映画を通して人間を掘り下げる人もいる。舞台、絵画、写真……みんなそれぞれの方法がある。僕にとっては、それが「ベースボール」なんです。
中でも、「弱いチームが強くなる」プロセスがたまらなく好き。昔からずっと、そういうチームを観てきました。強くなったチームって、必ず一度は崩壊するんです。たとえばファイターズ。ダルビッシュ有、大谷翔平、それぞれの時代に頂点を極めたあと、彼らはもっと大きな舞台へと旅立っていった。そのたびにファイターズは一度リセットして、育成を通じてまた強くなってきた。それは、とても自然で健全なサイクルなんです。
僕が心底苦手なのは、「強い状態を買ってくる」こと。無理やり選手を集めて、見かけだけ勝ち続けるチーム。もちろん、それが悪いってわけじゃない。でも、僕は全然好きになれない。何がおもしろいんだよ、って思ってしまうんです。
──そんなことを、最近あらためてよく考えるようになりました。
人生だって、きっと同じなんだよなって。「不特定多数」に好かれても、仕方ない。いわゆる「バズる」ってやつ。僕もYouTubeやブログで、それなりに手応えを感じたことはあります。でもそれって、誰かのカバーだったり、誰かの曲の解説をしたり、つまり「誰か」の背中に乗っていただけなんじゃないかって。いや、それももちろん楽しんでやってたけど、再生回数や視聴数ばかりに目がいくと、どこかで自分が削られていくような感覚があるんです。
それって音楽の作り方にしてもそうなんですよね。余計な「色気」は必要ない。ほんと、心の芯からそう思う。
たとえば「僕のファイターズ大航海日誌」っていうタイトル。明日から変えようと思っています。なんだろう、この世間におもねた感じ。あわよくばバズってくれたら……みたいな。ほんと、ダサい。
もっと軽やかに、もっと素直に。あくまでこれは、僕の人生の中の、僕のささやかな生き方。誰かの視線を気にしたものじゃなくて、僕が本当に面白いと思えることを書きたい。
誰の心を撃ち抜きたいのか?──答えは、そう。「僕自身」。僕が読み手として、「これ面白い!」と思えるもの。それを、淡々と書き続けるしかない。どこかに、「商売っけ」とか「ちょっとマウント取ろうかな」みたいな気持ちも、確かにあったんですよね。カッコ悪い。ああ、ダサい。
でも、もうそういうのやめます。開幕前に気づけて、本当によかった。これからは、自分を相対的にじゃなく、より「個」として濃くしていくフェーズ。今なら、独りよがりにならずに、それができる気がしてる。それでもあなたにだけは届いてほしいって願いをこめて。
今日から、僕は変わるよ。
さあ、今週もガンガン作曲していきます! ここが「あの頃夢見た未来」なんだから!
日はMLB、アメリカのメジャーリーグと、NPB、日本のプロ野球、どちらも開幕の日でした。僕にとってはやっぱり特別な日。今年も楽しい日々が始まりました。
ご存知のように、僕はシアトル・マリナーズの宿命的なファンでして、せめて開幕戦だけは毎年きちんとテレビの前、手元にはスコアブック。じっくりと、今年のシーズンを占いました。
アロザレーナ。WBCの準決勝でレフトを守っていた、腕組みポーズのあの“憎いやつ”。覚えている方も多いと思います。彼は昨年の途中からシアトル・マリナーズでプレーしています。そのアロザレーナが、実にアロザレーナ的に、クラッチな場面でビッグなホームランを放ち、例の腕組みポーズも披露するという、感動的な展開になりました。
試合を観ながら、『BINGO! AIDのテーマ』という最高なタイトル&コンセプトのキソエムさん楽曲のミックスを。ドラムを手持ちの音源に差し替えて、よりモダンなイメージにしました。コード進行やメロ、楽器編成が「ビートリー」なので、ドラムを多少ドンシャンさせてもいい感じになると思って。結果は良好! あとで配信で聴いてもらうね!
- 夕方、少し時間があったので、コンビニや郵便局で支払い関係をすませて、札駅の駅ビル内にあるご機嫌な『レコード屋&カフェ』へ。僕はレコードに関してはまったくコレクターでもなんでもなくて、買った分だけじゃんじゃん売ったりあげたりしちゃうので、手元に「ど定番盤」がポコッとなかったりするんです。昨日買ったのはMG’sのベストと、ボスの『River』。最近お気に入りのお茶も買って帰りました(これはメンバーのしのゆりさんに教えていただいたもの、感謝!)。
そして夜。北海道日本ハムファイターズの開幕戦。会場は埼玉、多摩湖に近いベルーナドーム。以前は西武ドーム、さらに昔は西武ライオンズ球場と呼ばれていた、伝説の名試合の多い球場です。
この球場、もしかしたら僕が人生で一番多く通った球場かも。国立という街に10年近く住んでいて、そこからこのベルーナドームまでは車なら30分ほど。電車でも、国分寺から西武線を使えば1時間くらいで着いちゃう。まだ小さかった娘を連れて、一体何度ここに来ただろう。職場の友人たちとも来たし、もちろん一人でも何度も通った。思い出の多い場所です。
そのベルーナドームで行われた開幕戦。昨年の秋から開幕投手を予告されていた金村投手が、見事な完封を収めました。ライオンズの先発・今井も本当に素晴らしいピッチャーで、実に見応えのある投手戦でしたが、7回に清宮、8回にレイエス、それぞれのホームランで突き放しての勝利。強いファイターズ、快勝。
でも、何より印象に残ったのは守備でした。
三塁・清宮の再三のファインプレー。二塁・上川畑のライナーキャッチ。スタメンレフトに抜擢された矢澤のスピード感。守備力の高さがこの試合を支えていたと言っても過言ではありません。
新庄監督のオーダーには、相手が右投手だったから左を並べたという側面もあったと思いますが、それ以上に、好投手相手に「守り勝つ」という強い意志を感じました。
実は、開幕スタメンの予想でもしてみようかと思っていたんです。でも、ふと「予想って何だろう」と思った。違うなと。予想じゃない。新庄監督が出したオーダーを“吟味”する。そういうことを一年かけてやっていきたいと思ったんです。「なるほど、こういうことがやりたいのか」と考える。吟味です。
その意味で、昨日いちばん吟味しがいがあったのが、5番キャッチャー・田宮の起用でした。驚きましたね。オープン戦では、3~4人いるキャッチャーの中で明らかに出番が少なかった田宮。その彼を、開幕戦のクリーンナップに据える。その大胆な采配にしっかりと応えた田宮はマルチヒットで、攻撃の起点となりました。昨年の序盤の快進撃を支えたのは、この若き捕手。今年も“春男”としてチームを引っ張ってほしいな。
昼のシアトル、夜のファイターズ。どちらも理想的な開幕戦でした。もちろん、野球はいつもうまくいくわけではありません。でも、せめてオープニングデーくらいは、気持ちよく酔わせていただいていいと思うんです。
お酒をやめた分、こういう勝利の余韻が、より深く体に沁みていきます。
さあ、今日も一日、がんばっていきましょう!
僕も配信にレッスンに、楽しんでいきますよ!
みなさん、おはようございます。昨日も僕は、起きている時間、ずっと愛用のMacBook Airとにらめっこしてました。にらめっこって、笑ったら負けなんだけど、僕はもう何度も負けてます。自分の作ってる曲が楽しくて、おかしくて、しょうがなくて、気がつけばひとりで笑ってました。
曲作りって本当に面白くて、どんなゲームよりも、どんな映画やドラマよりも、「自分でものを生み出す時間」に勝るものはないなって、改めて思います。
もちろん、締め切りが迫ってたり、「やらなきゃ」って気持ちに支配されると、DAWを開くのも少し心がキューってなっちゃうときもある。でも、いざ音を重ねていくと、そんなの忘れちゃうくらい夢中になれる。楽曲が少しずつ形になっていく、その過程は、今も昔も変わらず僕にとって特別です。
そんな僕の“作る喜び”を、毎日こうしてみんなと分かち合えたらいいなと思ってます。今日も作曲配信やります。ぜひ覗きにきてね。
それじゃあ、今日もいい一日にしよう!
今朝起きてXを眺めていたら、懐かしい名前を見つけた。丸山茂雄さん。この動画の中で、僕の人生を変えた一言をくれた方だ。昨年の初夏の記事が、なぜ今ごろ広告として流れてくるのかはよくわからないが、尊敬する村井邦彦さんとの対談を、僕は楽しく読んだ。
1995年1月10日。阪神淡路大震災の一週間前、神戸のライブハウス「チキンジョージ」で、僕たちのバンド FOURTRIPS は、大切なライブを行った。
伊藤銀次さんのもとで一年以上かけて鍛えてきた楽曲とステージング。その集大成として、当時のソニー社長・丸山さんを招いてのプレゼンテーションライブだった。銀次さんが「神戸におもしろいバンドがいる」と丸山さんに売り込んでくれたわけだ。僕たちはこの日のために徹底的に準備を重ね、全力で演奏し、歌った。
ライブ後、丸山さんは打ち上げの席で僕にこう言った。
「成瀬、お前はアーティストっぽくねえな」
穏やかな口調だったが、僕には強く響いた。それは音楽性や歌唱ではなく、自分という人間に対する評価だったからだ。そんなわけで、僕たちはソニーからのデビューを逃した。
丸山さんは、エピックソニーで佐野元春さん、大江千里さん、渡辺美里さん、ザ・モッズなどを見出してきた。そんな丸山さんが僕を見て、そう判断したのだという事実を、僕はすぐには受け止めきれなかった。それは、「持って生まれたもの」の話だった。努力では超えられない一線を、丸山さんははっきりと示してくれたのだ。
当時の僕は、心のなかで小さく反発していた。「でも、大江千里さんだってポップじゃないか」と。だけど今ならわかる。丸山さんが言ったのは、音楽のスタイルではなく、アーティストとしての核に関わることだった。あの言葉は、紛れもなく真実だった。僕は「彼らのようなアーティスト」ではない。
それでも、自分が声をかけて集めたバンドだった。「絶対にプロにする」と言ってバンドに巻き込んだメンバーたち。学生もいれば、社会人もいた。それでもこのバンドに賭けてくれた。だからこそ、自分の力不足でそのチャンスを逃したことが、何よりもつらかった。
だからと言って、一体どうすれば「アーティストっぽく」なれるのか。僕は完全に迷った。
その10日後、阪神淡路大震災が起きた。バンドどころではなくなった。
それでも僕たちは、少しずつ活動を再開した。翌年、まったく違うプロデューサーから声をかけてもらい、FUN HOUSEからデビューすることができた。デビュー曲は、TBS木曜10時のテレビドラマ主題歌に抜擢された。
僕は東京へ出て、最初の3ヶ月間だけ、突然、芸能界の真ん中に放り込まれることになった。テレビに出演し、雑誌にも掲載された。全国を飛びまわり、ラジオのプロモーションにも勤しんだ。けれど、その渦中で、僕の頭にはずっと一つの疑問があった。
「僕は、なぜここにいるんだろう?」
日々が目まぐるしく過ぎていくなか、自分の足元が見えなくなっていった。そして、ここで当たり前のことにはっきりと気づかされた。デビューするということは、福山雅治さんやB’zのようなアーティストたちと同じ舞台に立つことなのだと。同期デビューのスガシカオさんの曲を聴いて、本気で神戸に帰ろうと思った。僕が彼らに立ち向かえるはずがないじゃないか。アーティストとして生まれ落ちるということは、ああいうことなのだ。
もちろん、今も音楽は僕の中心にある。歌い、曲を作り、人と音を共有している。ただ、あの頃のように“ど真ん中”に立つことはもうない。それは、逃げたわけではなく、選び取った立ち位置だ。「作曲」でなら、努力と工夫でなんとかなるんじゃないか。
まがりくねった道だったけど、なんとかなったんだろうか? そしてこれからも「なんとかなる」ためには、どのくらいの努力が必要なのだろうと思うと、気が遠くなる。
が、今の僕は自信を持って言える。僕はアーティストだ。
「職業としてのアーティスト」ではなく、生きていく過程こそが「アート」だと気がついたのだ。そしてそれを決めるのは僕自身だ。
僕が僕を裏切るようなことをしなければ、僕は僕をアーティストとして認め続けるだろう。僕がここから降りさえしなければ。56歳になった今だからこそ、あのときの丸山さんの言葉をよく思い出す。あれは、僕の道を決定づける一言だった。あの言葉がなければ、その後の人生で、もっと深く傷ついていただろう。
丸山さんに、感謝しています。あきらめさせていただいて、ありがとうございました。あきらめたからこそ、あきらめない覚悟が出来たのです。お会いしたのはあの一度きりですが、本当にありがとうございました。あのときの言葉を、僕は今でも大切にしています。そして、これからもずっと忘れません。
作曲家志望の方が、アイドルに向けて“いかにも”なアイドルソングを書いてしまうこと、よくあります。若い方も、そうでない方も、最初はその“間違い”をやってしまいがちなんです。
でもね、アイドルに向けてアイドルソングを書いていいのは、ごく一部のエリート作曲家だけです。これは、僕が何年もかけて現場で見てきたうえでの実感で、間違いありません。
もう一度、言いますね。アイドルに向けてアイドルソングを書いていいのは、ごく一部のエリート作曲家だけ。「成瀬クラス」のポンコツ作家は、まず“普通に良い曲”を書こうよ。
アイドルに曲を書くというのは、そこにお化粧や装飾が加わって完成するもの。でも、まだ曲作りの基本が身についていない段階で、そういったお化粧に意識が向いてしまうと、ゴテゴテして中身のよくわからない曲になってしまうことが、本当に多いんですよ。
エリート作家の書くアイドルソングというのは、まず曲そのもの、メロディーそのものが素晴らしい。その上で、お化粧や装飾が施されているからこそ、魅力的なんですよね。そこに目を向けてみて。だからこそ、まず目指してほしいのは「良い曲」を書くこと。ピアノ一本、ギター一本で聴いても美しいと思えるような楽曲。それが絶対的な基本です。
バンドをやっていた方がコンペで結果を出しやすいのも、実はここが理由だったりします。バンドというのは、限られた編成でアレンジを工夫する必要がある。ドラム、ベース、ギター、キーボード。この基本編成だけで曲を仕上げていくスキルは、本当に大きな力になります。
一方で、DTMから音楽を始めた方や、青春時代にアイドルソングばかりを聴いていた方は、「お化粧」に頼りすぎてしまい、曲そのものの良さをないがしろにしてしまう。そうなると、編成がシンプルになったとたん、その曲の“つまらなさ”が露呈してしまうんです。
本質を、しっかり見てほしい。だから僕はいつもこう言っています。
「乃木坂の採用をとりたいなら、乃木坂を追いかけるな」
そのまま真似するのではなく、乃木坂の表題曲を生み出した作家たちが、何を聴いて育ったのかを辿ってください。さらに言うと、彼らに影響を与えたアーティストの、そのまた源流まで遡って聴いてみてください。
そのうえで、あなた自身のフィルターを通して、令和のアイドルソングを新しく創り出すこと。この意思こそが、現状を打破する道だと僕は考えています。そして結果的に長く続けられるソングライターになる近道だと思います。
まずは、いい曲を書こう。ピアノ1本でも、ギター1本でも、美しいと思える曲を。お化粧はそのあとでいい。まっすぐなメロディが、ちゃんと聴こえてくるなら大丈夫。焦らなくていいんだよ。長く続けるために、今やるべきことはシンプルなんだから。